以前、誕生日にガチョウの丸焼きを作りました。このときもいくつかのサイトを見て作ったのですが、今回はこの経験を活かして、作り方を変えてみました。
材料
- 4200gの冷凍されたガチョウ
- さつまいも
- りんご半分(残っていたので。入れなくても良い)
- にんにく1株
今回購入したのはこちらのプレミアム「Gans」。これはLidlで購入しました。他のブログを見てみると、お肉屋さんで購入すると1Kgで20ユーロ以上するようです。しかし、こちらはかなりリーズナブルで1Kgあたり7.99でした。重さは4200gです。なので33ユーロちょっとです。
これを見ればどれくらいのサイズ感かなんとなくわかることでしょう。500mlのビールよりも大きいです。
高さはビールの2/3くらい?
とにもかくにも、カッチカチに凍っており、凶器になりえます。
冷蔵庫か倉庫でゆっくり解凍するか水につけて解凍するか
冷蔵庫や地下の倉庫に放置してゆっくりと解凍する方法があります。冷蔵庫だと2日はかかるのではないかと思います。地下にある倉庫だと冷蔵庫より温度が高いですが、1日はかかるでしょう。そのため、2日前には冷凍庫から出しておく方が良いかと思います。
私は今回は塩水にいれて解凍しました。我が家にある最大の鍋でもさすがに入り切りません。。。4.5Lは入るZwillingの鍋なんですが・・・
塩水にした理由は、旨味が逃げにくいかな?と思ったためです。そして、味も一緒につくかな、ということを期待しました。
夜に水にいれて、一晩放置したものがこちら。バンザイできるくらいまでしっかりと解凍されました。
内部には袋詰にされた内蔵が入っています。こちらは今回は調理せず、今度調理しようと思います。首や心臓、砂肝、が入っていますがかなり大きいです。
砂肝、ハツ、レバーはコンフィにしましたので参考にどうぞ。
ガチョウの解凍に使った水は、ドリップがかなり出て水の色が赤くなりますので、しっかりと捨てましょう。
脂や不要な部分を切り落とす
次にやることは余分な箇所を切り落とすことです。取り除くのは以下の4点。
- おしり側にある脂の塊
- 首の方に伸びている皮
- 手羽先部分
- ぽんぽち?的な臭い(らしい)油が溜まっている箇所
これらの切り落とし箇所はドイツ人シェフのYoutubeを見て実践しました。
さて、順番に見ていきましょう。
脂の塊を切り取る
おしり?側の方の穴の入口のすぐ近くに脂の塊があります。これを取り除かないとかなりの脂が出てきますので取り除きましょう。内側のお肉との間に、薄い皮で繋がっています。その部分を包丁で剥がしていく感じで取り除くことができます。
取り除いてみると、その大きさがわかります。私の手と同じくらいの大きさです。ガチョウの脂はかなり美味しいので、チー油を作るためにこちらは捨てずに冷凍しておきます。冷凍するときは他ほ部位と一緒に冷凍しておきましょう。
伸びている皮を切り取る
そして、今度は反対側です。これもか包丁でいきなりズバっと切ると、包丁がかけてしまったりするかもしれません。そのため、私は一度骨を反対側に曲げて折りました。そして、隙間に包丁を通すことで刃を痛めることなく切ることができます。なりの脂です。うまく焼けばカリカリにできます。しかし、今回は切り落としていきます。オーブンの受け皿にかなりの脂が出てくるため、少しでも減らすためです。それと、フライパンで炒めてチー油作りに使えば、オーブンで焼くより綺麗に油が取れます。副産物として、おつまみになるカリカリの皮ができることでしょう。
手羽先を切り取る
次は手羽先部分です。包丁でいきなりズバっと切ると、包丁がかけてしまったりするかもしれません。そのため、私は一度骨を反対側に曲げて折りました。そして、隙間に包丁を通すことで刃を痛めることなく切ることができます。
上記のドイツ人シェフのビデオの2分24秒あたりから切っているので、参考に見てみると良いと思います。
この3つの箇所を切り落としたらこれくらいの量になりました。
ぽんぽち?部分を切り落とす
おしりの部分なので、ぽんぽちだと思うのですが、こちらを切り落とします。ドイツ人シェフは、ソースにも使わずにこれを捨てると言ってたので捨てました。
下茹でした後、羽を取り除く
さて、今回解凍したので調理2日前。1日時間があったため、上記の部分を切り落とした後、水を入れた鍋の中に入れておきました。放置していると血が出て水が赤くなってくるので、水を何度か入れ替えました。入り切らないので、ガチョウの上下を入れ替えながら、血抜きをしました。解凍してすぐに使う場合には、この工程はなくても良いでしょう。
1日前の夜には、傷まないように冷蔵庫へ入れておきました。血抜きは十分にやったはずですが、翌日の朝にはまだ赤い血が出てきました。もしかしたらドリップなのかもしれませんが・・・
余分な脂を取り除くため、そして、温度が高くなりにくいであろう内部に、熱を通しておくために下茹でしました。我が家で最大の鍋を使っても、ガチョウさんにとっては半身浴です。15分くらい火を通しました。
半身浴して色が変わりましたね。左側はまだ熱が入っていないので、上下を入れ替えてまた半身浴させます。
反対側にも熱を入れている間に、少しだけ熱が加わった皮をよーく見てみましょう。よく見ると羽が生えていたり、毛穴っぽいところに羽が刺さっていたであろう袋があります。
これらを引っこ抜いておきましょう。見えているものを引き抜くと結構な量あります。お肉屋さんで購入すると、もしかしたらこのあたりは綺麗に処理されているのかもしれません。しかし冷凍のガチョウはそこまで綺麗に処理されていないようです。
大きさはこの通り。2~3mmほどの太さなので、口に残ると思います。そのため、しっかりと取り除いておきましょう。
中に具材を入れる
中に具を入れることによって、ガチョウから出る美味しい出汁をそれらに吸い込ませます。中には何も入れないで焼いてほしい、と言っているシェフもいましたので、このあたりはお好みでどうぞ。小さじ1ほどの塩をこちらの具にかけておきました。
そして、中にできるだけつめます。詰めた結果こちらです。
写真をとるのを忘れてましたが、具材が落ちないように2本の竹串を刺しておきました。
150度に熱したオーブンにおなかを上にして90分焼く
さて、ついにオーブンで焼く工程にやってきました。脂がものすごいでるので、下の受け皿の上にさらにアルミホイルでこのように作ってみました。(油は周りに出ていきましたが・・・)
今回のガチョウはかなりの大きさなので、網は下の方に配置します。そして、お腹を上にして90分ほど焼きます。
おそらく背中側の方が脂が多いです。背中を下にすることで、先に脂を出してもらえないかな、という作戦です。このオーブンの熱源は上にしかないので、ひっくり返さないとおなかになかなか火が入りません。そのため、このようにお腹側を先に焼いています。
背中を上にして先に焼くと、後で反対にしたときに、油によってパリパリがなくなる気がします。そのため、お腹を上にして先に焼きます。
ひっくり返して3時間焼く
4Kg以上ある重たい食材なので、オーブンの中でひっくり返すのは危険です。そのため、まずは金網を取り出して、安全に作業をしましょう。オーブンをあけるとすでに油が結構たまっています。
90分焼いたのがこちら。触ってみるとすでにお腹の方はパリっとしています。背中の方を見てみるとまだまだ火が入っている感じがしません。
ご覧のとおり、油の量が凄いです。カバーをつけずに作業してしまったのは失敗です。。。
30分毎に落ちた油をハケで背中にぬる
もしかしたらいらないのかもしれませんが、下にたまっている油をハケですくって背中に塗ります。これを30分に1度くらいやります。オーブンに触って火傷する可能性があるため、ミトンで手をカバーしながらハケで塗るとやると良いでしょう。私は最初にミトンを使わなかったため、ちょっと火傷しました。
2時間経過したのがこちら。
最後に180度で20〜30分?
180度にオーブンの温度をあげて最後にパリっとさせようとしましたが、煙が結構あがってきました。理由は、下にたまった油が熱されて煙が出てくるためです。
温度をあげる前に、受け皿を外に出しておくべきでした。今回は煙出てきた後に、オーブンをOFFにして受け皿を出しました。で、そのまま油を瓶詰めしようとしましたが、半分くらい注いだ後に熱によって瓶が綺麗に割れました。すぐに瓶詰めせずに、せめて5分〜10分ほどおいて油を冷ましてから作業すると良いでしょう。
取り出す場合は、温度をあげる前に取り出すことで、油の酸化を抑えることができます。今回は250mlくらい取れました。半分は瓶が割れた後、排水管の中を通っていきました。。。
180度で5〜10分ほど焼いて、オーブンをOFFにした後、お客さんがくるのを待つため&テーブルの準備のため20分ほど放置しました。そして出来上がったのがこちら。焼きむらはありますが、皮はパリッとしています。
中はあまり見えませんが、4〜5時間蒸し焼きにされていたので、どの具材もめちゃくちゃ柔らかくなりました。
足の付け根から切り落として配膳する
このように、足の付け根の部分から切り落とすことで、食べやすく配膳することができます。
お肉は乾燥気味で、口の中の水分がもっていかれる感じでした。ですが、味はかなり強く、塩をかけなくてもおいしくいただけました。
まとめ
4Kgを超える食材を調理するのは初めてだったので、前回よりも長い時間オーブン調理をしました。最終的にお肉の水分が少なかったため、次回調理するときは120〜130度あたりでやった方が美味しくなるかもと思いました。
たとえば、おなかを150度で60分、背中側を焼く前にオーブンの温度を下げるため120度におとして30分、背中を上にして3時間ほど。下にたまった油をとったのち、180度で最後に30分くらい熱して皮をパリパリにすればもっとしっとりするかも。
EnteかGansか、誕生日のときにもう一度作ろうかな。
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