慣れるまで時間のかかるドイツの電気コンロ

ドイツ

私は料理をするのが好きで、日本で一人暮らししている時からよく自炊していました。それはドイツに来てからも変わりません。むしろ、こちらに来てから試行錯誤することが増えて完成度の高い調理ができるようになってきました。

しかしながら、ここドイツにおいては厄介な敵がいます。そう、それはコンロです。ガスではないのです。我が家の火まわりはこんな感じです。

ドイツに来てから2件しか住んでいませんが、どちらもこのようなコンロです。当然ガスを出して火を出すようなものではなく、IHとも異なります。黒い丸い部分が熱くなるので、どのようなタイプの鍋であろうとも調理することが可能になります。

火を使うと、その熱は鍋にだけ使われるのではなく、周囲にも熱を発散するため熱効率が悪いです。より高い熱効率を実現するために、このタイプのコンロが主流になっているものと思われます。

以前住んでいた家は30㎡くらいの、一人もしくは二人暮らしに適した家でした。部屋はひとつで、キッチンも同じ部屋の中。そんなに広くはないのですが、なぜかオーブンは上記の写真と同じ大きさでした。

ドイツ人の朝食と夕食はパン・チーズ・ハムなどで、あまり料理はしないと言われますが、オーブンはどこも常に立派です。家具備え付けの家でしたが、レンジはありませんでした。なぜなのでしょう。

さて、このコンロはとても使いにくいです。まず、この写真を見てください。

0.5きざみで、3まであります。つまり6段階でしか熱の調節が出来ません。そのため、沸騰するかしないかのギリギリの火力にしたい!ということが困難なのです。

これを実現しようとすると、鍋を少しずらしてコンロに触れる面積を少なくすることで熱を調節するしかありません。

もうひとつ、使いにくい点があります。それは、3から1に火力を変更したところで、それがすぐに反映されるわけではない、ということです。

コンロそれ自身に熱を蓄えます。そのため、火力を落としてもしばらくの間は最強の火力のままなのです。ですから、初めのうちは火力を落とすタイミングをつかめず苦労しました。

我が家は、圧力鍋でお米を炊きます。最初は最高火力の3の状態にしますが、沸騰してきたと思ったらすぐに0にしています。その後、圧力がかかり始めて5分間ほどその状態をキープします。ただし、圧力がかかった後も火力が強いため、しばらくは蒸気が出るのです。

結局は火力の調整がうまくできないので、鍋をずらすことで対応しています。

効率を重視するのか、それとも細かな調整ができる利便性をとるのか。ドイツでは効率と見た目が重視されているのかもしれません。ドイツ語の教材にも、「使わないけど毎日ピカピカにする」人も結構いるみたいなことが書かれていました。

火事の原因にもなりにくいので、それもこのコンロが広く普及している理由かもしれません。

なお、ドイツでは「キッチンを購入する」のも普通なようです。家には備え付けられていないことも多いらしく、自分で購入してつけるらしいです。ドイツにきて家を探そうと思っている方はお気を付けください。

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