ドイツにきて約4年。歯医者に行ったことはあるものの、これまで医者にかかることなく健康な生活を送っていました。Youtubeでよく見るのが本要約チャンネルで、健康関連の情報を仕入れては実際に実践してみる生活を送っていました。
健康にとても気を使っている健康マニアの一人であると思っていますが、ドイツで半年間も肛門掻痒症つまり、肛門がかゆい症状に悩まされてきたので、書いていこうと思います。いくら調べても、同じような症状が見つからなかったので、同じ症状の方で何かの参考になれば良いですが・・・。
食物繊維とプロバイオティクスで腸内環境を整える
腸内環境を整え、腸内フローラを豊かにして免疫力をアップさせる食物繊維が健康のためにはとても重要ということを学びました。で、日本人の食物繊維の摂取推奨量が1日20gほどですが、多くの人が大体15gほどであるとのこと。5gほど足りないらしい、ということで、本要約チャンネルで紹介されていたイヌリンという水溶性の食物繊維を購入し生活に取り入れています。朝起きて、プロテインと一緒にまぜて飲んでいます。
そのほかにも、ドイツには豊富な種類のミューズリーがあるため、これを朝食に食べることによって食物繊維の摂取量を増やしていました。
食物繊維の摂取量を増やし、ヨーグルトなどの発酵食品でプロバイオティクスを体内に取り入れる。
これらの合わせ技で、腸内環境を整える生活をしていました。
硬いトイレットペーパーで皮膚がダメージ?
健康状態は良好である、と思っていたのだが。。。
1週間ほど、排便回数が1日3回、10分ほど便器に座っていきんでいた時期がありました。さらに、今まで使っていたトイレットペーパーを別のものに変更した時期もこのくらい。ドイツのトイレットペーパーを高いものも安いものも使ってみましたが、日本のもののように柔らかいペーパーをいまだに見つけられていません。
この時に使っていたペーパーはかなり硬い方でした。これで、何度も弱い皮膚を拭いていました。皮膚を強く吹くことで、皮膚のバリアが壊れて痒みを訴えることがあるらしい。ウォシュレットの使い過ぎでも皮脂が落ちることによって同様の症状が出るらしく、ウォシュレット症候群という病名もつくほど。
痺れるような、突き刺すような痒みで眠れない
おかしい、なんか痒い。と8、月くらいに感じ始めました。2週間、3週間と経過し、仕事中も痒い・・・オンラインでミーティングに参加しながらお尻をもじもじ。特に就寝後に痒みが強く出ました。
さすがにキツく、薬局で症状を伝えてもらった薬がこちら。
日本で買えるものとは異なり、ステロイドが入っていません。Amazonで見てもステロイド入りの薬を見ないので、おそらく、ドイツでは医者の処方が必要なのかなと思います。これにはリドカインという麻酔成分が入っており、塗った後に痛みを感じなくなります。
症状は痒みだけで、痛みはまったくないのですが・・・
当然、これを塗っても症状は改善しません。
9時くらいに寝て、12時に痒くなり、3時間痒みが続いたことがありました。掻いても掻いても痒い。冷やしても薬を塗っても止まらない痒み。3時間格闘した後、肛門周辺が腫れました。具体的には、肛門の皮膚です。少ししわが入っている箇所が腫れました。
自分は時々アレルギー性結膜炎で、目が見えないくらい腫れることがあります。クインケ浮腫とも言うっぽいんですが、これに似たような感じでした。痒みがきた後に、その部分が腫れ、痒みが収まる。肛門も腫れた後に痒みがおさまりました。
肛門が腫れた・・・とボーゼンとして、それでも痒みが収まったので4時くらいからようやく少し寝れました。運よく日曜日だったので、体を休めることができました。
2時間ほどするご皮膚の腫れが戻りました。皮がのびて、肛門皮垂(ひすい)、別名スキンタグ、と言われるものも出来ました。
その後、何度も痒くなっては肛門が腫れ、肛門の溝も深くなってしまいました。トホホ・・・
健康のために食物繊維をとって、便通をよくしたりなんなりしていたのに、これでは本末転倒です。
ドイツで初めて医者にかかる
毎日あらゆる検索ワードで、サイトをしらみつぶしに見ていきましたが、どれも自分の症状に該当しない。肛門にぎょう虫?内痔核?外痔核?ボーエン病?クローン病?調べまくったので、今では肛門博士です。
クローン病の症状のひとつに以下のように書かれていました。消化管の入り口から出口まで、つまり口から肛門までの間で炎症ができる、と。そういえばかなり大きい口内炎ができていたな・・・とか心配になってました。
考えていてもわからない。とりあえず、行ったことはないが近くのHausartzt、つまり家庭医に電話。夜中に特に痒くなる、と伝えると、絶対にギョウ中だ!ギョウ中検査をしよう、そしてそれまでの間この薬を塗ってね、と。
これは、ヒドロコルチゾン酸という最も弱いステロイドに分類されるもの。ひとまず、痒みはこれでようやく落ち着きました。
自分で原因を探ってみる期間
しかし、検査結果では何も見つからないと連絡が。電話でもう一度、先生と話す?と質問されました。もちろん。原因がわからないから、医者にかかってるんです。それ質問になってるか?で、もう一度話してみても、わからないから2週間の間ステロイドの薬を使ってみて、治らなかったらまた来てね、と。
2週間ステロイドを使っている間は痒みもなく、生活ができました。しかし、やめた後は、以前よりは良いものの、また症状が徐々に悪くなりました。自分でも様々なことを試してみました。
- グルテンを含む食べ物を控える
- お酒を控える
- コーヒーを控える
- 辛い物を控える
- チョコなどのニッケルを含む食べ物を控える
- サプリメントをやめる
- 別の薬を塗ってみる
- トイレットペーパーを以前使っていたものに変更
- パンツをはかずに寝てみる
- パンツを変えてみる
Amazonで痒みに効きそうな薬を探し、以下を購入。ステロイドがない、植物から抽出されたエキスのみで作られたものなので、沢山使いました。が、まったく効果なし。
その他のことも効果なし。化学繊維によって痒みがくることもあるらしく、新調したパンツを別のものに変えてみたり、締め付けのせいで痒くなるかも?ということでパンツを履かなかったり、口に入れるものが原因かも?ということで、飲食物に気を付けてみたり。上記のようなことに気を付けたものの、改善せず。
もうどうしようもなく、指にワセリンを塗って自分で触診してみたら奥の方に硬いものがあるではありませんか。痛くないけど。なんだこれ?内痔核か?入口あたりは触ったらなんか痛い。切れてるように感じる。
そういえば、以前はトイレの後、お尻に違和感があったな・・・。あれば内痔核が飛び出たものだったのかな・・・自然とその症状はなくなったけどきっとそうなのでしょう。
専門医の予約をとる
痒みが強くなったので、たまらず、もう一度医者に相談しに行くこととなりました。なんか、切れ痔になっているような気がすると伝えると専門医を紹介してくれました。紹介状には「ギョウ中検査済、肛門掻痒症もしくは直腸炎」と記載されていました。ちなみに、ドイツ語で「Pruritus ani」と書かれており、肛門掻痒症という意味でした。
ドイツでは、まずかかりつけ医に相談し、そこで対応できなければ紹介状をもらって専門医に行く、というのが一般的?紹介状がないと、かなり待たされることもあるとか。ちなみに、一度皮膚科に電話したら3か月待ちだ、と言われたことがあります。
なお、ドイツで医者にかかるにはまずは電話で予約をとるのが一般的です。4年住んでいても、熱心に勉強していない私には予約の電話はいつもドキドキです。専門医の予約時に、緊急かどうか聞かれました。
まあ、家庭医にこのステロイド入りの座薬をもらったから緊急ではない。
と、いうことを伝えると2週間後に来てね、と。このとき、12月28日くらいだったはず。紹介状持っていても、緊急ではないにしても、なかなか長いですね・・・
専門医に穴をいじられ注射される
満を持して専門医に見てもらうこととなりました。症状を伝えると、検査のため、肛門に謎の液体を注入されました。これはたぶん下剤で、10分したらトイレ行ってきてね、と。
その後、検査です。ベッドにあおむけに寝て、脚を広げて、まるで出産時のような体制でした。ファーストコンタクトは指でぐりぐりと触診。その後、何か中に入れて空気を入れられました。肛門内の10cmくらいまでを見てみますよーと言われました。シュポシュポと空気を腸内に送られ、おなかの下部左側に空気がたまるのを感じます。経験したことのない感覚なので、変な感じ。
お医者さんから一言、「おならをしたかったらしてね。あなたにかかるわけではなくて、私にかかるだけだから。」と言っていた気がします。
空気の注入が終わり、内部を見た後、これから注射するからねー、と。途中からわからないから英語で話してくれ、と言ったので「Don’t be afraid」と言ってたのが聞こえました。怖がらないで、と。事前に入念なリサーチをしていたからわかる。これは内痔核に有効なジオン注射だ!内痔核は痛点のない場所にできるから注射は痛くないと聞く。
ブスり。
・・・
ギャァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!
実際には、「イッッ!!!!!!!!!」みたいな、感じです。リサーチ内容とは大きく異なる結果です!!!
めちゃくちゃ痛いじゃないですか!それ本当に内痔核か!?人生で一番痛かったのでは?と思えるほどです。
検査から注射まで1時間ちょっとで終了しました。手術が終わり、特に何も教えてくれないので聞いてみたら、5時の方向に「Hämorrid」(痔)があったよ、と。
あ、やっぱりあの硬いのは痔だったのね。2週間後に術後経過をみましょう、と。
ビタミンCとの併用で痒みが弱くなった
手術1週間後に痒みがきて、また肛門が腫れました。病院に行く前日もめちゃくちゃ痒くなり、掻きまくったら皮膚が乾燥してしまいました。先生にもう一度見てもらったら、乾燥しているから薬を塗ってね、で終わり。先生どっか行った。あの、痔核がどうなったか見ないんですかい。
処方してもらった薬は同じ薬でしたので、購入せず。ステロイドを塗ったら痒みはマシになるものの、完全にはなくなりませんでした。
私はビタミンCが万能薬に近いということを本で学んでいたので、試してみました。この記事内にリンクされているURLにいくと、どれくらいのビタミンCが必要なのか症状別に記載がかかれています。
それがこちら。通常は4から15g。何か病気になったら15gもしくは30gくらいは必要だよね、というのがわかります。
と、いうことで大量のビタミンCを飲んでみました。これまでは朝にプロテイン飲むときは粉のビタミンCを2gほど、夜に1g飲んでました。これを変更し、1回につき2gから3g、気が付いたときに飲む。だいたい1時間おき。日に30gとるはきつい。最終的に25gくらいを飲んでみた。そして、寝る前は3~4g一気にとって寝てみたら、その日は痒みで起きることもなくグッスリ。
0歳児が泣くこともなく、おだやかに眠れました。仕事の日は毎時間飲めないので、とりあえず朝と夜にガッツリとビタミンCを摂取。寝る前は3~4gとることで寝ている間の痒みが収まりました。
ジオン注射が効いてきたのかもしれませんが、ビタミンCを飲む前日は痒く、ビタミンCを取った後は痒くないことを考えると効果ありだったのではないかと思います。
ちなみに、お通じが良くない場合、ビタミンCを大量にとることによって便が柔らかくなり、便秘薬としても使えます。朝に4g飲んで、40分後くらいに3g飲んだらトイレに行きたくなり、柔らかめの便でした。
ビタミンCの粉であれば値段も高くなく、便通が良くなり、免疫力がアップし、病気に強い体になりそうなのでこれからも続けることでしょう。
これからは、トイレで踏ん張らず、拭くときも優しく・・・を心がけます。
追記 (2022年6月13日)
ビタミンCで一時的にはよくなったようにも感じていました。しかし、痒みが弱くなったものの、その後も痒みが治まりませんでした。日本へ一時帰国した際に、肛門科へ行くとレベル2程度の痔がまだ残っていますね、と言われました。ドイツで注射したあと、中を見てもらうことがなかったので、原因がわかって一安心。
肛門内に塗るためのチューブ型の薬(1つ2g)と、塗り薬をガーゼに塗って肛門につけて経過観察中。今のところは痒みなしです。
ドイツでもらった薬にアプリケーターがついており、内部に使うことが可能でしたが、使用する量については指先の加減で決まることに加えて、どの程度使えばいいのかわかりませんでした。しかし、チューブ型のタイプだと一度に使う量が決まっているため、とてもラクチン。
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